新人看護師として医療現場の現実にショックを受けて

いまはすっかりベテラン看護師になっている人も、みんな新人だったときがあったのです。看護師として、初めて医療現場で働いてみて、さまざまな不安や悩みを抱え、それを乗り越えてきたからこそいまがあるのですよね。あなたは新人だったとき、看護師としてどんな経験をし、何を学びましたか?


救急搬送もある大きな病院に新卒で入職

看護師経験は約10年の40代女性です。現在は子育てのために休職中ですが、小児科5年、内科2年、整形2年の経験があります。新卒で入った総合病院は約500床あり、救急搬送なども多く受け入れていました。新人教育も凄く厳しくて新人で辞めていく人も多かったです。

いきなり小児の臨終に立ち会ってショックを受け

新人で入って3カ月目に、夜間に乳幼児突然死症候群の子どもが搬送されてきました。救急車で運ばれてきたときには、もうすでに心肺停止。かなりの時間がたっていたと思われましたが、両親の希望で心マなど蘇生を試みました。結局1時間頑張ったところで死亡確認がされたのですが、これが私が患者さんの死亡に立ち会った最初の経験です。

蘇生の場面にも出くわしたことがなかったので、どのように自分が動いていいのかわからず、おろおろしてしまう自分がいました。結局そのときは医師の指示で私はアンビューバックを押す係になったのですが、自分が動けないことに腹が立ってしょうがありませんでした。また小児の臨終を目の当たりにしたこと、そして両親の態度を見ていると、その場にいることが耐えられませんでした。

プリセプターに相談したら励ましてくれた

その夜勤を終えて疲労困憊だったのですが、もう私はこの仕事はできない思い、プリセプターに相談をしました。しかしプリセプターは「新人にはよくあること。誰にでも初めての経験はある。もちろん動けなくて悔しい思いをすることもある。でもそれを早いうちに経験できたことは良かったんじゃないかな?」と言われたのです。そしてプリセプターは自分に相談をしてくれたことを誰にも言わないから、もう少し考えてみるようにと言ってくれたのです。

つらい経験をしてこそいい看護師になれると思って

私は冷静になってもう一度考えました。インターネットなどを見て、同じような思いを持っている人の意見もたくさん読みました。結局辞めない決意をしたのです。たった3カ月でまだ何も身についていない看護師です。ここで辞めると忍耐力も経験もないただの人になるでしょう。それよりかはもっとここで経験を積んで、看護師として成長したいと考えたのです。

私と同じような経験をして、辞めようかと悩んでいる人に言ってあげたいです。誰にでも初めてのことはあるし、自信を無くすこともある。でもそれを乗り越えるともっと良い看護師になれると思って頑張ってください。
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